1996年大阪府生まれ。2019年京都造形芸術大学美術工芸学科総合造形コース卒業。
彫刻の技法を通し、人智を超越した存在(チョウジン)を石や粘土、FRPなどの素材を使用して制作している。
学歴
京都造形芸術大学美術工芸学科総合造形コース 卒業
受賞歴
「2018年度京都造形芸術大学卒業制作展」優秀賞
グループ展
2019年
「アートアワード丸の内2019」(新丸ビル / 東京)
2019年
「OBJECT AND MIND:彼女とはもうバロロームできない」(京都造形芸術大学 ギャラリーオーブ / 京都)
2019年
「KUAD ANNUAL 2019 宇宙船地球号」(東京都美術館 / 東京)
2019年
「2018年度京都造形芸術大学卒業作品展・修了展」(京都造形芸術大学 瓜生山キャンパス / 京都)
2018年
「チョウコク-論」(Finch Arts / 京都)
幼少期より、父親の影響で昭和期のアニメのヒーローや、ロボットフィギュアが変形・合体といったギミック、フォルム自体に惹かれていくようになった。彫刻の技法や作業機材を使用した制作を通し、次第に彫刻の作品の形状のあり方に関心を向けるようになる。それは、彫刻史や歴史的背景とは別に、彫刻そのものが持つ造形・制作工程そのものである。本作は、彫刻における素材と作業機材の関係性と、昭和期のアニメのヒーローやロボットフィギュアの再配列・変形性にアナロジーを見出し、歴史と自分自身の行為とを乖離することによって新しい彫刻へのリアリティを模索している。
Due to my father’s influence I was surrounded by Showa era tokusatsu films and robot figurines since my early childhood; I became fascinated by their shapes and their abilities to transform and rearrange themselves. As I’ve created works using the tools and techniques of sculpture, I’ve become increasingly interested in the states of forms in sculptural art. Apart from the historical background of sculpture, I refer to its design and production processes. This work is my attempt to explore the boundary between sculpture and contemporary art by departing form art history and my sculpture of the past, discovering an analogy for the relationship between the materials and tools of sculpture in the rearranging and transforming characteristics of robot figurines.
大型具象彫像をエネルギッシュに作り続ける米村。彫像の多くは部分にとどまり未完の大作の建造を続ける工房に紛れ込んだような空間を展開している。あたかも巨大な幼児が粘土をひねり作り散らかすごとき創造者の行為は、フリードリッヒ・フレーベルの提唱する幼児期の創造力の神性さを想起させる。現在と古代の軸線をつながせる注目すべき彫刻群である。
(ヤノベケンジ)