1982 岡山生まれ。2008 武蔵野美術大学卒業造形学部油絵科卒業。受賞歴に「トーキョーワンダーウォール2010」TWW賞。主な展示に2017「FxAxRxM」clinic 東京、「work on paper」rin art association 群馬、2016 「どこにもない新しい場所」渋谷西武デパート。2016「新たな価値を与える行為」clinic 東京、等展覧会のキュレーションも行う。
経歴
1982
岡山生まれ
2008
武蔵野美術大学卒業
個展
2011
「人は人生について考える」東京都都庁 東京
2010
「生きる喜び」彦ギャラリー 東京
グループ展
2017
「FxAxRxM」clinic 東京
「work on paper」rin art association 群馬
2016
「どこにもない新しい場所」渋谷西武デパート 東京
2015
「Ongoing FES 2015」Art Center Ongoing 東京
2011
「一枚の絵の力」NADiff Gallery 東京
「一枚の絵の力」Hiyori Art Center 宮城
「Secret Sequence No,2」山手83 神奈川
「Tokyo Wonder wall」東京都現代美術館 東京
2010
「Secret Sequence」高円寺AMP cafe 東京
私は制作活動を通してモノの存在を確かめたいと思っています。
私は時々、モノの真ん中に真っ黒い穴が開いている様に感じる事があります。普段はその穴に気が付く事は無いのですが、日常から取り残された時その穴が不意に現れるのです。一度その穴に気が付くと、穴の大きさはどんどんと広がってしまいそのモノ全体を覆い尽くしてしまいます。穴の奥を覗こうとすればするほど、今度は自分自身が穴に覆われてしまうのです。
I want to confirm the existence of things through creating artwork.
I sometimes feel that there is a black hole in the middle of things. I don’t usually notice the hole, but it appears unexpectedly when it is left out of the world. Once I notice the hole, the size of the hole expands and eventually covers the whole thing. The more I try to look into the hole, the more I also become covered with darkness.
武田諭の絵画は分析的キュビズムへの再提起ではない。様々な存在における認識の違い、また時間や物理法則のズレや矛盾をいかにその状態を維持したまま統合できるかという、その言葉自体がすでに矛盾を孕んでしまうようなテーマで絵画を制作している。
様々な時間軸で作られた素材をその時間軸をあえて混乱させる形で組み合わせ、様々なロジックで生み出された素材をそのロジックに矛盾する形で組み合わせる。
そのように生み出された武田の作品は、イメージを想起させる寸前で宙吊りにされ、ズレや矛盾、不安定さが互いに振動し合う特殊な絵画体験を生み出している。
(池田光弘)