廣田碧 / Midori Hirota

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PROFILE

デザイン事務所でグラフィックデザイナーとして活動後、2015年から実家の稼業である看板屋の2代目を継ぐ。手書きのレタリングやドローイング、グラフィックといった平面のデザインを、電飾や看板など、さまざまな素材・媒体を用いて空間への展開を試みる。店舗や、ブランド、イベント、展示などのロゴ・CIのデザインも行い、看板のもつメディアとしての可能性を探求するための自主企画として『超看板』を2017年に開催、現在は衰退しつつある、看板のペイント技術の普及も目指している。

 

2015年
看板屋「看太郎」として活動開始
 
自主企画 個展
2017
「超看板  SIGNS & BEYOND」ミミヤマミシン(大阪)
 
グループ展
2018
「Graphics Interchange vol.01 関西→東北」とんがりビル(山形)
In 2015, after working as a graphic designer in the reputable design firm in Osaka, Midori Hirota joined her second-generation family business signboard shop, Kantaro. Apart from designing logos and visual identity for stores, brands, events and exhibitions, she uses signboards as her main axis, developing planar designs such as handwritten lettering, drawing and graphics into various spaces by using various materials and media. She is also working hard to promote the art of painting on signage which is a declining trade nowadays. Despite much to do, she tries to involve herself in the process of design, production, construction.
 
In 2017, she planned and organised a voluntary project “SIGNS & BEYOND” to explore the potentials of signs as mediums.
 
2015
Started activities as a signboard creator Kantaro
 
Solo exhibitions
2017
“Signs & Beyond”, mimiyama-mishin, Osaka
 
Group exhibitions
2018
“Graphics Interchange vol.01 Kansai→Tohoku”, Tongari Bldg., Yamagata

STATEMENT

距離と時間のために看板を書いていると感じることがある。多くの看板は商業的な目的で置かれたものでありながら、時間の経過とともに、街のランドマークや、様々な役割が重なり合う。いわゆる看板だけでなく、同様の役割を担ったグラフィティ、グラフィックデザイン、テクノロジーも含め、「看板」を多義的に捉えていく。様々なコラボレーター達と共に、技術の懐古的視点ではなく、看板が持つメディアとしての可能性を探求していきたい。

I sometimes feel that I am painting signboards for distance and time. Many signs are placed for commercial purposes, however, they often take on various roles such as city landmarks as time passes.
In my project, I am trying to look at not only the so-called signboards but also graffitti, graphic designs and technologies that play similar roles to signboards, and to think about the signboard in various perspectives.
By working with various collaborators, I would like to explore the potential of signboards as a media, rather than a retrospective of craftsmanship.

TESTIMONIAL

自身がペインターとしてのバックグラウンドを持ちながら、家業である看板屋の二代目を継いだ廣田碧にとって、デザインとアート、ないしクリエイティブの境界は非常に緩やかな幅を持っている。彼女が2017年に開催した展覧会「超看板」では、看板というメディアが作家や職人、デザイナーといった、様々なクリエイターが表現しうるキャンバスであることを提示した。彼女の作品は人とそれに対峙する対象物の境界に起こるフィジカルな体験そのものであると言える。

 

(井口皓太)

一般財団法人 川村文化芸術振興財団

一般財団法人 ニッシャ印刷文化振興財団